【事業向け】ストレッチフィルムの捨て方・処分方法を徹底解説|産業廃棄物としての正しい対応とは?

ストレッチフィルムは物流・製造業などで広く使用される梱包資材であり、製品や荷物の保護、荷崩れ防止などに役立ちます。しかし、大量に使用されるがゆえに、廃棄方法や再利用の在り方が環境問題やコスト管理の面で注目を集めています。
本記事では、ストレッチフィルムの正しい捨て方を自治体別のルールや事業系廃棄物としての扱いに沿って解説し、さらに再利用・リサイクルによるコスト削減や企業価値向上の取り組み事例まで幅広く紹介します。環境負荷の低減と法令遵守を両立するための実践的なガイドとしてお役立てください。

ストレッチフィルムとは?基本的な特徴と用途
ストレッチフィルムとは、主にポリエチレン(PE)を素材とした伸縮性のある薄手のフィルムで、製品をパレットに固定する梱包資材として使われます。透明で柔軟性が高く、粘着性を持つため、テープや結束バンドを使用せずに素早く梱包できる点が特徴です。
物流や製造業をはじめとする多くの現場では、製品の安全輸送や保管のために欠かせない資材ですが、使い捨てされるケースが多いため、廃棄量の増加が環境課題となっています。
家庭で出るストレッチフィルムの処分方法
自治体の分別ルールに従う
一般家庭から排出されるストレッチフィルムは、自治体のルールに従って処分する必要があります。「プラスチック製容器包装」に分類される場合もあれば、「可燃ごみ」や「不燃ごみ」として扱われる場合もあり、地域によって大きく異なります。
例:
- プラスチックごみとして週に一度回収される自治体
- 汚れていれば可燃ごみ扱いとなる自治体
基本的には、油分や汚れがついていない状態であれば、再資源化の対象としてリサイクル可能です。汚れがひどいものは一般ごみ扱いになることが多いため、廃棄前に簡単に拭き取るなどの配慮が望まれます。

事業所から出るストレッチフィルムは「産業廃棄物」に
事業所や工場、店舗などの営利活動によって排出されたストレッチフィルムは、原則として「産業廃棄物」として扱われます(廃棄物処理法に基づく)。家庭ごみとは異なり、排出者責任のもとで適正に処理する義務が生じます。
必要な対応と注意点
- 許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託
- マニフェスト(管理票)の発行・管理が必要
- 無許可業者への委託は禁止(罰則の対象)
業者選定時には、処理業許可証の確認や過去の実績、顧客評価などをチェックしましょう。コストや処理能力だけでなく、リサイクルの可否なども確認しておくと安心です。
ストレッチフィルムのリサイクルと再資源化の可能性
ストレッチフィルムはモノマテリアル(単一素材)であるため、比較的リサイクルしやすいプラスチック製品です。清潔な状態で大量にまとまっていれば、リサイクル業者による買取対象になることもあります。
再資源化の主な方法
- 粉砕・溶融してペレット化 → 他のプラ製品原料に
- 圧縮・成形 → 新たなフィルムや袋などに再利用
リサイクル可能かどうかの判断基準として、「異物混入がない」「水分や油分が付着していない」「同じ素材でまとまっている」といった条件が求められます。
リサイクル・買取の手順と注意点
- 事前確認と見積依頼
リサイクル業者に連絡し、回収条件や引取可能な量、買取の可否について確認します。 - フィルムの分別と保管
色付きや異素材混入を避け、清潔な状態で保管。屋内または屋根付きの場所で湿気・直射日光を避けるとベター。 - 引渡しと契約手続き
処理後の行き先(マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル等)を確認し、契約内容を明確にしておきましょう。
処理コストの上昇と市場環境の変化
中国による廃プラスチック輸入禁止(2018年)以降、日本国内のプラごみ処理市場はひっ迫し、コストが高騰しています。ストレッチフィルムもその例外ではなく、従来無料または安価に引き取られていたものが、有料化されるケースが増えています。
国内での安定的な再資源化には、処理インフラの整備や排出者による前処理(分別・清掃)が不可欠です。
再利用の実例とメリット
企業による再利用の取り組み
- 物流企業:使用済みフィルムを圧縮・再成形し、自社内で再活用
- 製造業:自社ラインで洗浄・乾燥して再利用し、廃棄量と購入コストを同時に削減
- リサイクル共同体:業種間で連携し、効率的な回収と再資源化フローを構築
メリット
- 購入費・廃棄費のコストダウン
- 廃棄量の削減 → 環境報告書でアピール材料に
- SDGs・ESG経営との整合性向上
- CSR(企業の社会的責任)実現

トラブル防止のための管理ポイント
よくある問題
- 油や汚れの付着による引取拒否
- 保管中の雨濡れや散乱による品質低下
- 異物混入(ラベル・テープ・紙くずなど)による追加費用発生
対応策
- 保管場所を屋内または防水シート付きスペースに限定
- 廃棄前に簡単な清掃・選別を実施
- フィルムを結束して運搬しやすい形に整える
法制度の理解と対応:プラスチック資源循環促進法
2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」は、廃プラスチックの排出抑制・再利用・再資源化の促進を目的とする法律です。ストレッチフィルムも対象資材に含まれ、事業者には以下のような対応が求められています。
- 設計段階での資源循環配慮
- 排出量の把握と再利用体制の構築
- 委託業者との適正な契約・マニフェスト管理
法令遵守だけでなく、社会的評価の観点からも対応が不可欠です。
マニフェスト制度と許可業者選定のポイント
産業廃棄物処理において、排出者責任の明確化と処理過程の可視化を目的とした「マニフェスト制度(電子または紙)」が導入されています。
また、委託先業者の選定には以下を確認してください。
- 廃棄物収集運搬業・処分業の許可証の有効性
- 処理対象物に「廃プラスチック類」が含まれているか
- 過去の不祥事歴の有無(環境省や都道府県の公表情報を参照)
ストレッチフィルム処理における今後の展望
今後は、企業単位だけでなく業界・地域単位での循環スキーム構築が加速すると予想されます。ストレッチフィルムは軽量・単一素材という特性から、比較的リサイクル効率が高いため、先進事例の共有や共同回収スキームへの参加が有効です。
また、バージン原料使用からリサイクル原料への転換が進む中で、サプライチェーン全体の連携がより重要になるでしょう。
まとめ:ストレッチフィルムは「捨てずに活かす」が新常識
ストレッチフィルムは、正しい捨て方と再利用・再資源化の仕組みを理解することで、コスト削減・環境保全・法令遵守を同時に実現できる資材です。
- 自治体ルールや法制度の確認は基本
- 清潔・単一素材であれば高確率で再資源化が可能
- 事業所排出の場合は産業廃棄物として適正処理が必須
- 再利用・リサイクルはCSR・SDGs対応としても有効
今後の持続可能な経営の一環として、ストレッチフィルムを単なる「ごみ」として扱うのではなく、価値ある「資源」として活用していく姿勢が求められています。

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[著者]

経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案