【2025年最新版】産業廃棄物における混合廃棄物の適正処理方法とコスト削減のコツ


混合廃棄物とは?定義と産業廃棄物との関係
混合廃棄物とは、複数種類の廃棄物が分別されないまま排出された状態のものを指します。特に産業廃棄物の場合、事業活動によって様々な材料が混ざって排出されることが一般的です。
ここで注意すべきは、産業廃棄物と一般廃棄物は法的に区分されており、これらが混在すると違法処理に該当する恐れがあることです。産業廃棄物は事業者が責任をもって適切な処理業者に委託し、マニフェストで管理しなければなりません。
混合廃棄物の主な種類と特徴
混合廃棄物はその性質によって大きく3つに分類されます。
①安定型混合廃棄物
安定型とは、有害物質が溶け出すリスクが低く、埋立処分しても環境負荷が小さいものです。
代表例は以下の通りです。
- 廃プラスチック類
- 金属くず
- ゴムくず
- ガラスくず・陶磁器くず
これらは「安定型最終処分場」で処理されるため、コストも比較的抑えられます。ただし、管理型物質が混入していると受け入れ拒否されるため、事前の分別が必須です。
②管理型混合廃棄物
こちらは環境リスクが高い混合廃棄物です。
- 重金属を含む電子部品
- 塗料付き建材
- 廃油や化学物質が付着した資材
管理型は「管理型最終処分場」で、遮水シートや浸出水処理設備のある施設で厳重に処理されます。処理単価は安定型の2倍以上になることが多く、費用負担が重くなります。
③建設混合廃棄物
解体工事や新築工事など、建設現場で発生する混合廃棄物です。
- コンクリートがら
- 木くず
- ガラス
- 金属くず
- 廃プラスチック類
建設混合廃棄物は安定型と管理型が混在しやすく、処理工程が煩雑になりがちです。工期中に現場内で分別するか、搬出先で分別するかがコストに直結します。

混合廃棄物の適正な処理フロー
混合廃棄物は次の流れで処理されます。
- 排出現場での分別強化
可能な限り現場で分別することで処理コストを大幅に抑えられます。 - 収集運搬
産業廃棄物処理業の「収集運搬業許可」を持つ業者に委託します。 - 中間処理
破砕、選別、焼却などで、最終処分前に適正処理します。 - 最終処分
安定型、管理型それぞれの最終処分場に運ばれ、適切に埋立処理されます。 - マニフェスト管理
排出から最終処分までの流れを電子マニフェストや紙マニフェストで管理します。
混合廃棄物の処理コスト相場と削減策
処理費用は、混合内容や処分方法によって大きく変動します。おおよその相場は以下の通りです。
- 安定型混合廃棄物:8,000~15,000円/㎥
- 管理型混合廃棄物:15,000~30,000円/㎥
- 建設混合廃棄物:内容により10,000~25,000円/㎥
費用を抑えるポイント
- 分別を徹底
リサイクル可能な資源は事前に取り除きましょう。 - 複数業者で相見積もり
処理内容、見積条件をよく比較してください。 - 電子マニフェスト導入
管理コストや事務負担が軽減します。 - リサイクルルートの確保
特に金属くずやプラスチックなどは買取対象になる場合があります。
委託業者選びで失敗しないための注意点
業者選定時には以下を必ず確認してください。
- 都道府県知事の産業廃棄物処理業許可証の有無
安定型・管理型・収集運搬・中間処理それぞれ対応可能か。 - 許可品目に混合廃棄物が含まれているか
- 実績・設備の有無
過去の処理実績や処理フローを確認しましょう。 - マニフェスト管理の対応力
電子対応できるかどうかも評価ポイントです。 - 見積もり明細の透明性
処理工程ごとの費用が明確か確認してください。
混合廃棄物処理における法規制と罰則リスク
混合廃棄物の処理は「廃棄物処理法」で厳格に規制されています。
特に次のような違反は、企業責任が問われます。
- 無許可業者への委託
- 不法投棄
- マニフェスト未提出・虚偽記載
違反時は、数百万円の罰金や営業停止命令が科される場合もあるため、法令遵守は必須です。

混合廃棄物に関するよくある質問
Q1. 混合廃棄物とは何ですか?
A1.
混合廃棄物とは、複数種類の産業廃棄物が分別されないまま混ざった状態で排出される廃棄物のことです。たとえば「木くず」「金属くず」「プラスチックくず」などが一緒になっている状態が該当します。
法的には「産業廃棄物」に分類されますが、処理の際には適正な分別や中間処理が必要です。
Q2. 混合廃棄物はそのまま廃棄できますか?
A2.
原則として、混合廃棄物はそのまま最終処分することはできません。
廃棄物処理法に基づき、中間処理施設で破砕・選別などの処理を行い、品目ごとに適正処理される必要があります。また、自治体によっては搬入前に分別指導が行われる場合もあります。
Q3. なぜ混合廃棄物は分別しないといけないのですか?
A3.
適正処理やリサイクル促進、最終処分場の負荷軽減のためです。
廃棄物処理法では、排出事業者に「適正分別」の努力義務があります。分別せずに処理を委託すると、処理コストが大幅に高くなる、あるいは受け入れを拒否される場合もあります。
Q4. 混合廃棄物の処分費用は高くなりますか?
A4.
はい、一般的に分別済みの単品廃棄物よりも処分費用が高くなります。
理由は、最終処分前に中間処理施設での選別・破砕などの工程が必要となるためです。大量に発生する場合は、事前分別することでコスト削減につながります。
Q5. 混合廃棄物の排出時に必要な書類はありますか?
A5.
通常の産業廃棄物と同様に、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が必要です。
紙マニフェストまたは電子マニフェストのいずれかで管理します。品目欄には「混合廃棄物」「廃プラスチック類・金属くず・木くず等」など、適切に記載しましょう。
Q6. どんな業者に依頼すればよいですか?
A6.
必ず「産業廃棄物収集運搬業」「産業廃棄物処分業」の許可を持つ業者に依頼してください。
特に中間処理(選別・破砕など)が必要なため、「中間処理施設を保有している」または「提携先がある」業者か事前に確認しましょう。
Q7. 混合廃棄物をそのまま埋立できる場合はありますか?
A7.
通常はありません。混合廃棄物はそのまま安定型や管理型最終処分場に直接埋立することは法的に禁止されています。中間処理による適正分別が必須です。
Q8. 混合廃棄物を減らすための社内対策はありますか?
A8.
発生源での分別ルールの徹底、作業員教育、現場内の分別スペース確保が有効です。
まとめ:適切な分別と業者選びが企業リスクを防ぐ
混合廃棄物の処理は、排出段階から計画的に進めることが重要です。
特に、「分別の徹底」「信頼できる許可業者選び」「マニフェスト管理の正確化」は、コスト削減とコンプライアンス対応の両面で効果を発揮します。
適正処理は環境保全だけでなく、企業の信頼維持や将来的なビジネスリスク回避にもつながります。現場担当者や総務部門が一丸となって、確実な廃棄物管理体制を構築しましょう。
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[著者]

経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案