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【事業者必見】紙おむつの処理方法と注意点|事業系一般廃棄物としての正しい対応とは

コラム

【事業者必見】紙おむつの処理方法と注意点|事業系一般廃棄物としての正しい対応とは

2025/06/24

介護施設や医療機関を中心に、使用済み紙おむつの排出量は年々増加しています。適切な廃棄物処理は、施設の衛生管理や法令遵守に直結する重要な業務です。特に、事業活動に伴い発生する廃棄物には、「事業系一般廃棄物」または「産業廃棄物」としての正しい区分が求められ、分類を誤ると罰則の対象となる可能性もあります。

本記事では、使用済み紙おむつを「事業系一般廃棄物」として取り扱うための基礎知識から、自治体との連携、適切な処理方法までを体系的に解説します。介護・医療事業者にとって必須の情報を、分かりやすく整理しました。


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事業系一般廃棄物とは?産業廃棄物との違い

「事業系一般廃棄物」とは、企業や事業者の活動によって発生するごみのうち、法律で産業廃棄物として定義されないものを指します。具体的には、オフィスの事務ごみや飲食店の日常ごみ、そして介護施設などで使用された紙おむつが含まれるケースが多くあります。

一方、「産業廃棄物」は廃棄物処理法で定義されており、製造・建設・医療など特定の事業活動から排出される廃棄物を対象とします。紙おむつに関しては、排出源が医療行為や感染症患者に関連する場合は、産業廃棄物(感染性廃棄物)と判断される場合があります。

この分類の違いを正しく理解しないと、誤って不適切な処理をしてしまい、行政指導や罰金の対象になる恐れがあります。

使用済み紙おむつが「一般廃棄物」になる主な理由

使用済み紙おむつは、家庭系廃棄物に近い性質を持ち、適切な衛生管理がなされていれば、感染性の心配がないと判断されるのが一般的です。そのため、介護施設・保育施設・高齢者住宅などで発生する紙おむつは、通常「事業系一般廃棄物」として扱われます。

対象となる事業者は以下のような施設です。

  • 特別養護老人ホームや介護老人保健施設
  • デイサービス・ショートステイ
  • 障害者支援施設
  • オフィスに併設された子育てスペース


ただし、排出される紙おむつに血液や感染性の体液が付着している場合は、別途「感染性廃棄物」として扱う必要があります。

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感染性廃棄物と判断されるケース

使用済み紙おむつが「感染性廃棄物」として産業廃棄物に分類されるのは、以下のようなケースです。

  • 医療機関において感染症患者が使用した場合
  • 血液・膿・体液が大量に付着している場合
  • 厚生労働省の基準で定められる感染症リスクがあるとされる排出物


感染性廃棄物は、廃棄物処理法に基づき、専用の処理ルートで管理・回収・処理しなければなりません。赤や黄色の専用袋を使用し、他のごみとは別管理することが義務づけられています。

地方自治体による分類ルールの違い

紙おむつの取り扱いは、各地方自治体の方針によって異なる場合があります。たとえば、ある自治体では事業系一般廃棄物として処理可能なものでも、別の自治体では感染性の可能性があるとして慎重な対応を求められることもあります。

そのため、施設の開設時や排出方法の見直しを行う際には、必ず管轄する自治体の環境部門・清掃部門に事前確認を行いましょう。定期的に条例の改正や指導方針の変更が行われているため、最新情報の把握が重要です。

排出から回収・処理までの流れ

使用済み紙おむつを事業系一般廃棄物として排出する際の基本的な流れは以下の通りです

  1. 保管:密閉可能な容器や防臭袋を使用し、衛生管理を徹底する。
  2. 収集運搬業者の選定:自治体の許可を持つ一般廃棄物収集運搬業者と契約。
  3. 中間処理:収集された紙おむつは、焼却や破砕などの中間処理が行われる。
  4. 最終処分:焼却灰は埋立処分されるケースが多い。


契約書には、収集頻度、保管方法、緊急時の対応、処理費用などを明記し、トラブルを防ぐための対策を講じる必要があります。

処理費用とコスト管理

使用済み紙おむつの処理費用は、以下の要因によって変動します。

  • 排出量(重量または容積)
  • 回収頻度(週1回・週3回など)
  • 処理方法(焼却・圧縮など)
  • 地域ごとの料金体系


特に紙おむつはかさばりやすいため、処理コストがかさんでしまう傾向があります。業者によっては回収のプランを複数用意していることもあるので、自社の排出量や保管スペースに合ったプランを選ぶことで、無駄なコストを抑えることが可能です。

保管時の衛生管理と悪臭対策

回収までの間、紙おむつを施設内で保管する際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 密閉容器の使用:密封性の高い保管容器で細菌の繁殖や悪臭を防止。
  • 防臭袋の活用:消臭機能付きの専用袋を用い、におい対策を強化。
  • 保管場所の選定:通気性がよく、直射日光や湿気を避けた場所に保管。
  • 定期清掃の実施:容器内外の清掃をこまめに行い、衛生リスクを低減。


これらの対策は、利用者や従業員の快適な環境づくりにもつながります。

適正処理によるリスク回避と信頼向上

使用済み紙おむつの適正処理は、法令遵守だけでなく、施設の運営リスクを減らし、対外的な信頼性を高めるうえでも非常に重要です。

  • 廃棄物処理法違反による罰則リスクを回避
  • 利用者や家族からの信頼性向上
  • 地域社会との良好な関係構築
  • 職員の衛生意識向上


また、清掃業者や処理業者と連携し、定期的に廃棄ルールの見直しや研修を行うことも、持続可能な運営体制を築くうえで有効です。


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事業系一般廃棄物としての使用済み紙おむつの処理方法に関するよくある質問

Q1. 使用済み紙おむつは事業系一般廃棄物に該当しますか?

A1. はい、介護施設や保育園、医療機関、オフィスなどで使用された紙おむつは、事業活動に伴って排出されるため、事業系一般廃棄物に該当します。家庭から出る場合は一般家庭ごみですが、事業所から排出されるものは自治体のルールに従い適切に処理する必要があります。


Q2. 使用済み紙おむつはどのように分別すればよいですか?

A2. 多くの自治体では、使用済み紙おむつは**可燃ごみ(燃やすごみ)**に分類されています。ただし、排出ルールや収集方法は自治体ごとに異なるため、事業所の所在地の自治体に確認することが重要です。内容物(排泄物)をトイレに流すことを推奨している自治体もあります。


Q3. 感染性がある紙おむつも事業系一般廃棄物でよいのですか?

A3. 感染性の可能性がある紙おむつ(医療行為による使用など)は、感染性産業廃棄物として扱われる場合があります。病院・クリニック・一部の高齢者施設などでは、感染症法や廃棄物処理法に基づき、専門の処理が必要となるケースがあります。医療廃棄物として扱うかどうかは、自治体または保健所に確認してください。


Q4. 使用済み紙おむつを自治体回収に出すにはどうすればいいですか?

A4. 自治体の事業系ごみ収集制度を利用する場合、事前の登録や契約が必要になることがあります。多くの自治体では、事業系ごみの収集は有料の専用袋や処理券を使用し、一般家庭ごみの集積所には出せないとされています。自治体の環境課または清掃事務所に問い合わせましょう。


Q5. 自治体回収ではなく、民間業者に処理を依頼することは可能ですか?

A5. はい、許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に依頼することが可能です。事業所の所在地の自治体に許可された業者を確認し、委託契約を結んで処理を依頼しましょう。排出量が多い施設では、定期回収の契約を行うことも一般的です。


Q6. 処理費用はどのくらいかかりますか?

A6. 処理費用は自治体や契約する業者、排出量などによって異なります。自治体回収の場合は専用ごみ袋の単価で管理され、民間業者に委託する場合は重量や回収頻度によって費用が発生します。見積もりを取り、比較することをおすすめします。


Q7. 自社で焼却や処理を行うことはできますか?

A7. 基本的にはできません。廃棄物処理法により、無許可での焼却は原則禁止されています。使用済み紙おむつは衛生管理が重要なため、許可を得た処理施設での処理が求められます。適切な業者へ委託してください。


Q8. 紙おむつの衛生管理に関して、排出時に気を付けるべきことはありますか?

A8. 排出する前に、臭いや漏れ対策としてビニール袋などで二重に包むことが望ましいです。また、収集日まで保管する際は、清潔で衛生的な保管場所を確保するようにしましょう。施設全体の衛生環境を保つためにも、廃棄ルールを職員に周知することが大切です。


Q9. 使用済み紙おむつのリサイクルはできますか?

A9. 現在、日本では使用済み紙おむつの再資源化に関する取り組みが一部で進められていますが、まだ普及段階です。ほとんどの場合は焼却処分されます。ただし、一部自治体や企業がリサイクル実証事業を実施しており、今後の普及が期待されています。

まとめ

使用済み紙おむつは、介護・医療現場において避けられない廃棄物の一つです。多くの場合、適切な衛生管理のもとで排出される紙おむつは「事業系一般廃棄物」として処理されますが、感染性の疑いがある場合は「感染性廃棄物(産業廃棄物)」として厳重な対応が必要です。

処理にあたっては、地方自治体の指針に従い、信頼できる処理業者との契約、衛生面での管理体制の強化が欠かせません。法令に準拠した対応を行うことは、施設運営のリスク回避と社会的信頼の向上に直結します。

今後も、排出量や法改正に応じた柔軟な対応を継続し、持続可能な施設運営と衛生環境の確保を目指していきましょう。

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Y・T

名前: 鈴木 音葉 (Otoha Suzuki)
経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案

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