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デイサービス施設のごみ処理とは?|事業系廃棄物の分類と適切な捨て方を解説

コラム

デイサービス施設のごみ処理とは?|事業系廃棄物の分類と適切な捨て方を解説

2025/05/12

デイサービス施設では、高齢者の生活支援やケアに伴い、日々多種多様な廃棄物が発生します。
紙くずや食べ残し、使い捨ておむつ、衛生用品など、その内容は家庭ごみと似ているものの、事業活動に起因するものとして法的には「事業系ごみ」として取り扱われます。

こうした廃棄物の正しい処理は、施設利用者の健康と安全を守るためだけでなく、施設の法令遵守、イメージ保持、経費管理の観点からも極めて重要です。本記事では、デイサービス施設で排出されるごみの適切な分類、処理手順、衛生対策、業者選び、コスト削減の工夫までを体系的に解説します。


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1. デイサービスのごみは事業系一般廃棄物

デイサービスは、利用者が日中を過ごす場として運営されており、事業として収益を上げている以上、そこで生じるごみは基本的に「事業系一般廃棄物」となります。家庭から出るごみと同じように見えるものであっても、法律上は明確に区別されており、一般家庭と同じ処分ルートには乗せられません。

施設の運営規模に関係なく、可燃ごみ、不燃ごみ、紙ごみ、プラスチックなど、日々発生するさまざまな廃棄物について、自治体が定めたルールに従って適切に分類・処理する必要があります。

さらに、感染症対策の観点からも、使い捨て紙おむつや衛生用品は慎重に扱う必要があります。血液や体液が付着しているものについては「感染性廃棄物」とされ、産業廃棄物として処理されるケースもあります。

2. 自治体ルールの確認と最新情報の把握

廃棄物の分類や収集・処分方法は、全国で統一されているわけではなく、自治体によって大きく異なります。たとえば、東京都内の一部自治体では事業系ごみの回収に独自の袋が必要であったり、指定業者との契約が必須であったりする場合もあります。

このため、施設管理者は所在地の自治体に必ず確認を取り、以下のようなポイントを把握しておく必要があります。

  • どのような品目が事業系一般廃棄物に該当するか
  • 感染性廃棄物や粗大ごみの扱い方
  • 回収の頻度や料金
  • 処理業者の指定有無

また、施設の増築や移転に伴い自治体が変わる場合には、改めてごみ処理体制を見直す必要があります。


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3. 廃棄物の種類別処理方法

3-1. 事業系一般廃棄物

事業系一般廃棄物とは、紙くず・食べ残し・段ボール・ペットボトルなど、日常的に排出される非危険物の廃棄物です。これらは、自治体と契約した回収業者に定期的に回収してもらうのが一般的です。

分別を徹底することでリサイクル可能な資源として扱われ、回収費用を軽減することも可能になります。

3-2. 感染性廃棄物

血液・体液の付着があるおむつやガーゼ、使い捨て手袋などは、感染性廃棄物として扱われます。これらは法的に「産業廃棄物」とされ、特別な処理が必要です。

  • 密閉容器や耐破袋に封入
  • 感染性廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に委託
  • マニフェスト(管理票)を用いた処理記録の管理


感染症拡大防止の観点から、法令遵守と安全対策の徹底が求められます。


3-3. 粗大ごみ

施設の改修や備品更新時に出るベッド、車いす、什器などは、粗大ごみとして処理されます。事前に申請が必要で、回収には費用がかかるため、不要品の一括回収なども視野に入れて、コスト面と作業効率を考慮した対応が重要です。

4. ごみ置き場と衛生管理の整備

日々のごみを安全に保管・排出するには、ごみ置き場の環境整備が不可欠です。

  • ゴミ置き場は風通しのよい屋外に設置
  • 使用済みおむつや生ごみは密閉容器に保管
  • 毎日の清掃・消毒をルール化
  • 防虫・防獣対策の導入


利用者や職員が頻繁に出入りする施設だからこそ、衛生環境の整備が信頼性の担保につながります。

5. 処理業者の選定と契約

廃棄物処理は自治体指定の業者以外に、民間の専門業者を利用することも可能です。特に感染性廃棄物や粗大ごみの処理については、適切な許可を持つ信頼性の高い業者を選定しましょう。

5-1. 業者の許可区分確認

  • 一般廃棄物収集運搬業
  • 産業廃棄物収集運搬業
  • 感染性廃棄物の取扱実績

施設の排出ごみの種類に応じて、必要な許可を持つ業者かを事前に確認することが大切です。


5-2. 業務対応や緊急時の連絡体制

契約前には、トラブル時の対応力や、見積もりの明瞭さ、対応スピードなども重要な判断材料になります。処理内容や頻度、対応可能な時間帯も含めて比較検討しましょう。


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6. コスト最適化と効率的な回収体制の構築

事業系廃棄物の処理には毎月一定のコストが発生します。そのため、以下のような工夫で経費の見直しを進めることができます。

  • 回収頻度の調整(過剰な回収を防ぐ)
  • 分別・リサイクルによる可燃ごみの削減
  • 業者の定期的な見積もり・比較

また、職員への啓発やゴミ出しルールの見直しも、現場での無駄を減らす有効な手段です。

7. 排出状況の見直しとPDCAサイクル

ゴミの種類や量は季節、利用者数、ケア内容によって変動します。そのため、次のようなPDCAサイクルを構築することが望まれます。

  • 月次での排出量・種類の可視化
  • 問題点の抽出と対策の実施
  • 改善後の効果測定
  • 法改正・自治体変更への即応

これにより、トラブルの予防だけでなく、施設全体の運営効率化にもつながります。

8. 職員教育と運用体制の強化

いくら制度やマニュアルが整っていても、現場で実際に作業する職員が理解していなければ意味がありません。以下のような教育・周知活動が効果的です。

  • 廃棄物分別の研修実施(年1~2回)
  • 新人職員へのマニュアル配布とOJT
  • ごみ置き場に分別ルール掲示
  • 日常の中で相談しやすい環境の整備

特に感染性廃棄物の扱いについては、衛生管理と法令順守を両立するうえで重点的な指導が必要です。

デイサービスにおけるゴミの処分方法に関するよくある質問

Q1. デイサービスから出るゴミは家庭ゴミとして出せますか?

A1. いいえ。デイサービスは事業所に該当するため、排出されるゴミはすべて「事業系一般廃棄物」として扱われます。家庭ゴミと同じルールで出すことは法律で禁じられており、適切な契約のもとで廃棄物処理業者に収集・運搬を依頼する必要があります。

Q2. どのようなゴミが事業系一般廃棄物になりますか?

A2. デイサービスの日常業務で出る以下のようなゴミが該当します。

  • お弁当や給食の残飯
  • 使用済みの紙おむつ(感染性がない場合)
  • 書類や紙ごみ
  • ティッシュやペーパータオル
  • おやつの包装ごみ など


Q3. 紙おむつはどう処分すべきですか?

A3. 感染性のない通常の紙おむつは事業系一般廃棄物として扱い、専用の廃棄容器に入れて処理業者に収集を依頼します。ただし、感染症の利用者が使用した紙おむつは「感染性廃棄物」として医療系の適正処理が必要になる可能性があるため、自治体や保健所に確認してください。


Q4. 使用済みの注射針や点滴チューブなどの医療廃棄物はどうすればよいですか?

A4. 医療的ケアが行われている施設で使用された注射針や鋭利物、体液が付着した器具などは「感染性産業廃棄物」として扱われます。専門の医療系廃棄物処理業者に委託し、マニフェスト管理のもとで適正に処分する必要があります。


Q5. デイサービスのゴミを分別する基準はありますか?

A5. はい、あります。通常は以下のような分別が推奨されます。

  • 可燃ごみ(ティッシュ、食品残渣、紙くずなど)
  • 不燃ごみ(割れた陶器、金属製品など)
  • 資源ごみ(空き缶、ペットボトル、紙類)
  • 感染性廃棄物(必要に応じて)

自治体によって分別区分が異なる場合があるので、必ず地域のルールを確認してください。


Q6. 処理業者はどのように選べばいいですか?

A6. 「一般廃棄物処理業」の許可を取得している業者に依頼してください。自治体のホームページで許可業者一覧が掲載されていることが多く、実績や対応エリア、料金体系を比較して選ぶことが重要です。


Q7. デイサービス開設前にゴミ処理の準備は必要ですか?

A7. はい。開設前に地域のルールに則ったゴミ処理体制を整えておくことは必須です。自治体への届出や、収集業者との契約を済ませておかないと、開業後にトラブルになる恐れがあります。


Q8. 処分費用を削減する方法はありますか?

A8. ゴミの分別を徹底し、資源ごみを可能な限りリサイクルへ回すことで可燃ごみの量を減らすことが可能です。また、業者との契約内容を定期的に見直すことで、より効率的な処理方法を検討できます。


Q9. ゴミ処理に関して行政からの立ち入り検査はありますか?

A9. はい。廃棄物の処理が適正に行われているかどうかを確認するため、自治体や保健所が指導・立ち入り調査を行うことがあります。不適切な処分が確認された場合は、指導や改善命令、最悪の場合は営業停止処分が科されることもあります。

まとめ:正しいごみ処理が施設運営の質を高める

デイサービス施設におけるごみ処理は、単なる清掃業務ではありません。正しい分別と適正な処理は、施設の衛生水準の維持、トラブル回避、コスト最適化、ひいては利用者と職員の安心につながる重要な業務です。

今回ご紹介した内容を参考に、改めて施設のゴミ処理体制を見直し、法令に準拠した持続可能な仕組みを整えることで、地域に信頼される施設運営を実現しましょう。

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[著者]

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名前: 鈴木 音葉 (Otoha Suzuki)
経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案

現状のごみ処理が適切かどうか分からない、ごみにかかるコストをもっと下げたい、突発的にでた大量のごみをどうにかしたい、臭いや騒音問題で近隣から苦情が多発、とにかくごみ問題で困っている!など、どんなごみのお悩みもお任せください。20年以上様々なごみ問題を解決してきた実績とノウハウがあります。困った!の電話一本いただければ、経験豊富なコールセンターが迅速に対応いたします。今まで築いてきた全国各地の協力ネットワークもフル活用。北海道から沖縄まで日本全国が対応エリアです。大小関係なくごみの困ったは弊社ごみの専門家までお気軽にご相談ください。

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