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日々の生活に関わる環境、廃棄物産業とは?

2021/02/12

日々の生活を送るなかで、ほぼ必ず出てくるのがごみ。
ごみの収集作業員は、人々の生活にとって必要不可欠な職業を指す「エッセンシャルワーカー」の一つに挙げられています。エッセンシャルワーカーにはほかに、医療従事者や介護福祉士・保育士、郵便配達員・トラック運転手などがあります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で話題となり、耳にしたことがある人も多いと思います。

 

コロナ禍での外出自粛により、在宅時間が増えたため家庭ごみが増加しており、メディアでも取り上げられるほどです。テイクアウトやデリバリーサービスの拡大でプラスチック容器のごみが頻繁に出たり、巣ごもりの影響で断捨離や大掃除に取り掛かり資源・粗大ごみが出てきたりと…ごみ増加を実感している方もいるかもしれません。

 

またプラスチックごみや地球温暖化など世界各国で問題視されている課題に対し、ライフスタイルを見直すことを目的に、昨年7月からはレジ袋有料化が義務付けられました。ストローや容器をプラスチック製から紙製に切り替える企業もありました。

 

こうした状況のなかで、ごみ(廃棄物)ひいては環境について考える機会を持つようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな環境・廃棄物産業についてまとめてみました。

 

環境産業の市場規模は?


環境産業の市場規模は、2018年に全体で1053,203億円と過去最大を記録し、2000年(583,014億円)の約1.8倍となりました。2009年を除き環境産業の市場規模は上昇傾向にあり、日本の全産業に対して2018年は10.1%を占める形となりました。(環境省:令和元年度 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書より)

 

環境産業は環境省の大別で、「環境汚染防止」「地球温暖化対策」「廃棄物処理・資源有効利用」「自然環境保全」の4つに分類されています。

 

環境産業の4分類
環境汚染防止…下水・排水処理サービス/土壌・水質浄化サービス/汚染物質不使用製品等
地球温暖化対策…再生可能エネルギー/省エネルギー/エコカー等
廃棄物処理・資源有効利用…廃棄物処理・リサイクル/資源有効利用製品/長寿命建築等
自然環境保全…緑化・水辺再生工事/環境教育/エコツーリズム等

 

廃棄物業界はどんなもの?


廃棄物業界は「廃棄物処理・資源有効利用」分野に該当します。そして、この廃棄物処理・資源有効利用分野は上記4分野の中でも市場規模の最も大きい分野です。

4分類における2018年の市場規模
環境汚染防止…120,326億円
地球温暖化対策…370,712億円
廃棄物処理・資源有効利用…478,165億円
自然環境保全…83,999億円

環境省「令和元年度 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」より

 

その市場規模の構成比は下記の図のようになっています。
市場規模の大部分を占める「リフォーム・リペア」ですが、前年度比約-2%と二年連続で減少傾向にあります。次いで市場規模の大きい「リース・レンタル」も前年度比がマイナスな一方、同程度の比率「リサイクル素材」は成長を見せました。ほか「長寿命建築」「資源有効利用製品」「廃棄物処理・リサイクルサービス」も対前年度比がプラスとなりました。

環境省「令和元年度 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」より

 

環境産業、廃棄物業界の雇用は?


環境産業の雇用規模は、2018 年に全体で約260.9万人となり、特に「地球温暖化対策」分野の伸びが著しく、2000年から2017年にかけて約6.8 倍に拡大しています。最も雇用規模の大きい分野は「廃棄物処理・資源有効利用」で、全体の6割前後で推移しています。この分野の雇用規模は2000年以降緩やかに増加を続けており、市場規模はやや小さいものの「廃棄物処理、リサイクル」が全体の増加に寄与しているようです。

環境省「令和元年度 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」より

 

廃棄物処理に着目した場合の、施設/業者数は以下のようになっています。
なお、廃棄物は「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に大別され、収集・運搬そして処分するには各々で許可が必要となります。(例:産業廃棄物収集運搬業、一般廃棄物取集運搬業)処理責任者もそれぞれ異なりますので、ここでは一般廃棄物と産業廃棄物に分けてみていきます。

 

一般廃棄物処理(環境省:一般廃棄物処理事業実態調査の結果(平成30年度)より)
ごみ焼却施設数:1,082
一般廃棄物最終処分場:1,639
※市区町村及び一部事務組合が、一般廃棄物の処理に要した経費(ごみ処理事業経費及びし尿処理事業経費の合計)は、23,089億円(29年度 22,039億円)

 

産業廃棄物処理(環境省202116日時点http://www.env.go.jp/recycle/waste/sanpai/statistics.php

産業廃棄物処理業者数:113,814
┗収集運搬積替あり:6,600
┗収集運搬積替なし:97,658
┗中間処理のみ:8,903
┗最終処分のみ:212
┗中間処理・最終処分:441

 

特別管理産業廃棄物処理業者数:7,436
┗収集運搬積替あり:873
┗収集運搬積替なし:5,946
┗中間処理のみ:543
┗最終処分のみ:52
┗中間処理・最終処分:22

 

今後の環境ビジネスは?



環境省は、国内企業を対象に環境ビジネスの景況感について半年ごとに調査を実施しています(「環境経済観測調査」(環境短観))。調査によると、環境ビジネスの業況は好調さを維持、半年先、10年先ともに好調さを維持する見通しを示す結果となりました。

 

国内で現在発展していると考えるビジネスについては「省エネルギー自動車」と回答する割合が最も高く、半年先も同様でしたが、10年先については「再生可能エネルギー」の割合が高くなりました。

 

今後実施したいと考えている環境ビジネスは、全体では「再生可能エネルギー」と回答する割合が最も高くなりました。続いて「その他の地球温暖化対策ビジネス」「リサイクル素材」が同率、「省エネルギー」、「その他の環境汚染防止製品・装置・施設」の順となりました。

 

 

いかがでしたか?

環境ビジネスは今後も好調が期待され注目を集めることと思われます。廃棄物に関しても日々の生活の中で考える機会が増えるかもしれません。

 

弊社エコ・ブレインも環境ビジネス、廃棄物の回収、運搬、処理など関連業務に長年携わっています。そのノウハウを活かしたご提案もしておりますので、ごみ関連のお悩みがあるなどお困りの方は、ぜひエコ・ブレインまでお問い合わせください!

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