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エコアクション21の取り組みは?廃棄物の側面から

2022/10/25
環境へ配慮した取り組みが世界的に重要視されている現在、企業も自主的・積極的に環境経営を行なうことが求められます。

環境に配慮した経営は取引先や消費者に対してアピールになるとは言え、自社だけで具体的で効果的な取り組みを実践することはそうそう容易なことではありません。こうした中、中小事業者を中心に注目を集めている「エコアクション21」という認証制度があります。

今回はこの「エコアクション21」について、特に廃棄物の側面からみていきます。


エコアクション21とは?

エコアクション21とは、環境省によって策定された日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)のこと。組織や事業者等が環境へ配慮した取り組みを主体的・積極的に行なうための方法を定めたものであり、あらゆる企業が効果的、効率的、継続的に環境経営に取り組むことを目的としています。

国際標準化機構(ISO)によって定められた環境マネジメントシステム「ISO14001」を参考にしながらも、特に中小企業が取り組みやすいように工夫されています。これまで環境経営に取り組んだことがなくても、比較的簡単に始めることができ、企業価値を向上をさせるツールとして活用できます。

※エコアクション21についてはこちらの記事でも紹介しています→【エコアクション21とは? 取り組むメリットや特徴を紹介】


エコアクション21の取り組み項目は?

エコアクション21の特長の1つとして、取組項目が明確であることが挙げられます。環境省によってガイドラインが明確に定められているため、無理なく環境経営の取り組みを始められます。

エコアクション21では、事業者が環境経営において必ず把握すべき「環境負荷項目」と「必ず取り組むべき活動」を定めています。それぞれの内容は以下の通りです。

【環境負荷項目】
・二酸化炭素排出量:各種エネルギーなどの使用量を把握し、二酸化炭素排出量を算定。各種エネルギーなどの使用量は月単位での把握が必要。
・廃棄物排出量:循生産効率や原材料歩留まりの改善のため、廃棄物排出量を適切に把握することが必要。
・水使用量:水資源の確保とともに、生産性の向上にも繋がることから、水使用量を適切に把握することが必要。ただし、使用量の把握が困難な場合などはこの限りではない。
・化学物質使用量:化学物質を取り扱う事業者は化学物質使用量の把握・管理を適切に行う必要がある。


【必ず取り組むべき活動】
  • 省エネルギー
  • 廃棄物の削減・リサイクル
  • 節水
  • 自らが生産・販売・提供する製品の環境性能の向上及びサービスの改善


エコアクション21ガイドラインの環境への負荷の自己チェックおよび環境への取組の自己チェックをもとに、事業活動にともなう環境負荷の把握と環境への取組状況、組織に適用される環境関連法規等を把握します。そして、その結果を踏まえて、「環境経営システム」の要求事項にもとづき環境経営システムを構築します。

「環境負荷項目」「必ず取り組むべき活動」は、エコアクション21のガイドラインに規定されている「環境への負荷の自己チェック表」「環境への取組の自己チェック表」等を用いて自己チェックを実施して現状を把握します。それとともに、事業活動と環境との関係を評価し、その結果を踏まえて環境経営の方針を決め、目標を立てます。


「廃棄物」観点からの取り組み

廃棄物の削減に関する手段としては以下のようなものがあります。「環境への取組の自己チェック表」から一部を抜粋しています。詳しく見たい場合はこちら「エコアクション21 ガイドライン2017年版をご覧ください。


①廃棄物の発生そのものを抑える取組
  • ゴミ箱の削減、あるいは撤去
  • 分別廃棄の徹底
  • 在庫数量の適正化など在庫管理を徹底
  • 使い捨て製品の使用や購入を抑制
  • 納品の際の梱包、包装資材などの削減に取り組む
  • 原材料の歩留まりを向上させる
  • 不良品を削減する


②リサイクルの促進
  • 分別基準を作成し実施する
  • 食べ残し、食品残渣などの有機物質については可能な限りコンポスト化(堆肥化)
  • 適切なリサイクル業者を特定・選定している
  • 新たなリサイクルルートを開拓する


③産業廃棄物などの適正処理
  • 分別・リサイクルや適正な焼却処分を行う
  • 有機物の埋立て処分を抑制
  • 廃棄物を見える化(量、金額、委託先など)


現在、多くの企業や自治体がエコアクション21を通して、環境経営に取り組んでいます。では実際にどんな取り組みがされているのか一例を取り上げていきます。

 ・サッポロビール株式会社(東京都渋谷区)
サッポロビール株式会社で、環境活動が営業業務と密接につながった事例に「広告品作成の適正化による廃棄物の削減」があります。これまで営業担当者が感覚で発注していたため余剰品が発生,
廃棄処分となっていたものを、業務レベルで分析し適正発注を図ることで、廃棄コストと製造・購入コストを削減することに成功。本業の収支にも貢献しています。

また、営業部門の取り組みのひとつとして、取引先への働きかけ、コラボレーションを行っています。空き缶を回収する「1缶1円運動」など、取引先である販売店の理解と協力を仰ぎながら展開している環境活動です。

・株式会社セブン-イレブン・ジャパン 日本デリカフーズ協同組合×プライムデリカ株式会社
日本デリカフーズ協同組合は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンのオリジナルデイリー商品を製造・納入する企業を取りまとめています。その加盟企業であるプライムデリカ株式会社は、店舗に並ぶサラダ・サンドイッチ・軽食・惣菜・デザートを製造。

具体的な取り組みとして、エコセンターを新設。レタスの外葉や芯が毎日8,000kg以上野菜くずとして発生し、食品廃棄物として処理されていたところ、エコセンターで特殊な脱水機にかけて野菜くずを1/10の800kgまで減容化することに成功しています。

・株式会社かりゆし
株式会社かりゆしは沖縄でリゾートホテルを運営している企業。沖縄の海を守るためと珊瑚の植え付け事業を始めており、ホテル業界で初めてエコアクション21を取得しました。ホテル業ならではの取り組みとして、宿泊者の出した廃棄物をできるだけ同社の力で処理をすることで、環境負荷を軽減。また、リネンの使用や交換回数を減らす働きかけも行うことで、宿泊者のエコ活動をサポートしています。


いかがでしたでしょうか?

エコアクション21は、日本独自の環境マネジメントシステムであり、中小企業でも効果的・効率的・継続的に環境経営に取り組めるような仕組みとなっています。

環境へ配慮した取り組みが重要視されている今、エコアクション21を活用することを検討してみてはいかがでしょうか?エコアクション21に取り組むことはコスト削減や社会的信頼の獲得など、経営面のメリットにも繋がることが期待できます。「どのように取り組んだらいいかわからない…」「もっと詳しく話を聞きたい!」まずは、お近くの地域事務局に相談してみてもいいでしょう。

廃棄物の削減や発生抑制なども、エコアクション21の取り組みとして認められています。廃棄物関連の取り組みをご検討、お悩みがあるという場合は、ぜひエコ・ブレインまでお問い合わせください!長年ごみ問題に携わってきた専門家が集まる弊社が、みなさまの廃棄物に関するお悩み解決をお手伝いいたします。

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