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国内のSDGsに関わる新しい技術や取り組みとは?

2022/08/15
2015年に国連サミットで採択された「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」。

SDGsは以下の17の分野についての大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されており、それぞれに達成率を評価されるようになっています。この17の分野において、2030年の達成に向け、世界各国で取り組みが進められています。

貧困、食料、福祉、教育、衛生、エネルギー、経済成長、技術革新、不平等、住居、生産消費、気候変動、海洋資源、陸上生態系、平和、パートナーシップ


2030年までの目標達成の実現に向けては、国や企業はもちろん、市民の間でも意識的に行動していく必要があります。そしてまた、2030年までの目標を達成には努力目標だけではなく、より具体的な科学技術を用いた方法が必要となります。今までになかった新しい技術革新が求められており、様々な技術の開発がなされています。

今回は、SDGsに関連する科学技術について新しく開発されたものや、開発・実証が進められているものをご紹介します。

ペットボトルを分解する触媒反応

東京農工大学などの研究グループが、ポリエステルを単量体に戻す触媒反応を開発した、と発表しました。ポリエステルは、ペットボトルのほか繊維や食器、自動車部品などに広く使われているプラスチックであり、その特性上大量に消費されています。

使用後のプラスチックごみによる海洋汚染対策は世界的な重要課題で、国内外でプラスチックごみのリサイクル率引き上げ対策が求められている。SDGsでも目標14「海の豊かさを守ろう」で海洋ごみ問題についての課題が設定されています。

研究グループによると、日本のプラスチックのリサイクル率は86%とされているものの、溶解して再び素材として利用する「マテリアルリサイクル」は21%で、63%は焼却処理して排熱を有効利用する「サーマルリサイクル」されているそう。今回開発された触媒反応を応用できれば、二酸化炭素(CO2)を出す焼却処理をせずに効率的なリサイクルが可能となり、プラスチックごみ問題解決への貢献が期待できます。



回収容器をプラスチック原料に

昭和電工は、ベンチャー企業のマイクロ波化学と、使用済みプラスチックからエチレンやプロピレンといった基礎化学原料(モノマー)を直接製造するケミカルリサイクル技術の共同開発を開始。

容器包装など雑多な物が入り混じる市中回収のプラスチックを原料に、マイクロ波の照射によって熱エネルギーを加えて分解し、より質の高いリサイクルプラスチックを作る技術の開発に取り組むとのこと。マイクロ波は、電子レンジなどに使われている電磁波であり、対象物を効率的かつ急速に加熱できるという特徴があります。そのため、プラスチックの原料になる基礎化学原料の取り出し効率を80%以上に高められるそう。

市中回収品のプラスチックは様々な種類が混ざるため、質の高いリサイクルが難しいとされています。共同開発では低エネルギー消費かつ高効率での、使用済みプラスチックの直接基礎化学原料化が実現が目指されています。



「空飛ぶクルマ」2024年に運航実証

東京都は、都内での「空飛ぶクルマ」を活用したサービスの速やかな社会実装を目指し、2022年度から2024年度にかけ民間企業による取組に対する支援を行っています。

都は、2022年8月に、三菱地所、日本航空(JAL)、兼松の3社の提案を選定しました。「空飛ぶクルマ」の実用化を目指す取り組みで、2022年度はビジネスモデルの具体化と来年度以降の飛行実証の計画・準備を、2023年度はヘリコプターを用いた飛行実証によるオペレーションの検証等を行い、2024年度には空飛ぶクルマによる運航実証が計画されています。

空飛ぶクルマは、現在、世界各国において開発が進められており、都市部での渋滞解消やインフラ未整備の地域での移動の迅速化・快適化、災害時の人命救助や物資輸送利用など、様々な社会課題を解決する新たな移動手段として期待されています。さらに、移動時間の短縮や、プライベートでリッチな体験の提供など、新たな付加価値にも期待が寄せられており、日本では「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、空飛ぶクルマの利活用の検討が進められています。




食べられる素材で培養肉作製

東京大学と日清食品ホールディングスの研究グループが、食べられる素材だけを使って家畜の培養肉の作製に、国内の研究機関で初めて成功したと発表しました。海外のミンチ肉とは異なり、2017年度から「培養ステーキ肉」の実用化を目指した共同研究が進められています。2019年には世界で初めて、牛肉由来の筋細胞から1辺が7ミリ~1センチ角のサイコロステーキ状の立体筋組織を作製。

培養肉は、ウシなど家畜から取り出した少量の細胞を、動物の体外で組織培養して作られる「本物の肉の代用品」のこと。人口増加やライフスタイルの変化により、地球規模で食肉消費量の増加が見込まれている一方で、畜肉の生産が地球環境に与える負荷や、家畜を育てるための飼料や土地の不足など、様々な課題があります。培養肉はこのような世界的な課題を解決する、食肉の新たな選択肢の一つとして注目が集まっています。現在、世界中で培養肉への投資や研究が盛んに行われています。

「食べられる培養肉」は従来の機器を使った分析、さらに人による評価が可能。そのため味、香り、食感などの“おいしさ”に関する研究開発が大きく進展し、「培養ステーキ肉」の実用化に向けて大きく前進することが期待されます。




いかがでしたでしょうか?

今回は、SDGsに関連する科学技術について新しく開発されたものや、開発・実証が進められているものをご紹介しました。

現在世界各国、政府や自治体の主導によるものだけではなく、多くの企業でもSDGsの取り組みがなされています。2015年にSDGsが国連サミットで採択され、「サスティナビリティ(=持続可能性)」が注目されれるようになり、企業は環境や社会、経済に配慮したサスティナブルな経営を求められています。サスティナブルな取り組みを行うことは、企業イメージが向上やブランディングにつながります。

企業のサステナブルな活動はSDGs、CSRやESGとともに今後さらに注目されることになります。当社エコ・ブレインでもサスティナブル経営やSDGsへの取り組み等、各社動向にアンテナ張っております、サスティナブル経営・SDGs取り組みなどについてご相談がある方は、エコ・ブレインまでご相談ください! リサイクル処理による再生や世界中が取り組む低炭素化など、様々なご提案もしております。



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