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カナダのごみ処理やリサイクルの現状は?

2022/06/30
カナダは、日本のおよそ27倍にも及ぶ広大な国土を有し、イエローナイフをはじめ、カナディアンロッキーやナイアガラの滝、ケベック・シティなど観光名所が目白押し。また、国旗にも描かれているメープルが有名で、世界で生産されている約8割のメープルシロップはカナダ産とも。

豊かな自然を持つカナダでは、積極的に国を挙げての環境保全が取り組まれています。自治体や企業だけでなく、国民のリサイクルやエコロジーへの意識も高いとも言われています。

そんなカナダでの、ごみ処理や脱プラに対する取り組みはどのようになっているのでしょうか? 今回はカナダでのごみの処理の現状、リサイクル・脱プラに対する取り組みについてみていきます。
(写真素材:photo AC)


カナダのごみ処理の現状

カナダにおける2016年の都市ごみ(MSW)排出量は約3,400万トンでしたNational Waste Characterization Study「全国廃棄物特性調査」-2019年より)。発生した廃棄物のうち約40%が家庭から、60%が家庭外から排出されています。

このうち、900万トン(27%)がリサイクルやコンポスト化(堆肥化)され、2,500万トン(73%)が埋立、焼却処理、熱処理(エネルギー回収、ガス化など)または代替燃料源への転換等されました。カナダでは、最終処分を必要とする廃棄物(MSW)の約97%が埋立地へ送られ、3%が焼却されています。

※MSW(Residual municipal solid waste): 上記調査では、住宅、産業・商業・施設(ICI)、建設・改修・解体(CRD)から収集された廃棄物で、埋立、焼却、残留廃棄物処理施設向けとされるものと定義されています。リサイクルやコンポスト化された廃棄物は含まれません。

カナダ環境相理事会(CCME)は、一人当たりの廃棄物処理量を2014年の706kgから、2030年までに490kg(30%削減)、2040年までに350kg(50%削減)に削減という目標を掲げています。



カナダのリサイクルの現状

2002年から2018年まで、カナダで発生する都市ごみの総量は480万トン(16%)増加し、3,560万トンに達しました。一方で、2018年にリサイクルやコンポスト化された廃棄物の量は980万トン(全体の28%)で、2002年から48%の増加となりました。

リサイクル・コンポスト化された廃棄物の内容を、種類別で見ると紙類(350万トン)と有機物(290万トン)が飛び抜けて多く、全体の65%を占めています。その他は、金属(87万トン)、建設、改修、解体資材(73万トン)、プラスチック(36万トン)、ガラス(39万トン)、家電製品(34万トン)と続きます。プラスチックは2002年から2018年の間に約150%に増加しましたが、全体の4%未満とプラスチックのリサイクルは非常に限られていることがわかります。


カナダでの”脱プラ”に向けた動き

世界各国で進められている「脱プラスチック」、カナダも例外ではありません。

毎年、カナダでは300万トンのプラスチックごみが排出されていますが、そのうちリサイクルされるのは10%未満。カナダで発生するプラスチックごみの大半は、埋立地に捨てられるか、汚染物質として環境に排出されています。そこで、カナダ政府は2030年までに特定のプラスチック製品やパッケージのリサイクル率を少なくとも50%に引き上げることを目標としています。

2022年6月20日には、「有害な使い捨てプラスチック製品」の製造と輸入を2022年12月までに禁止すると発表されました。規制されるのは「レジ袋」「スプーンやフォーク、ナイフなどのカトラリー類」「食品容器」「リングキャリア(缶入りの飲み物などをまとめる製品)」「マドラー」「ストロー(一部例外あり)」の6種類。製造と輸入だけではなく、2023年12月までにはこれら使い捨てプラスチック製品の販売を、2025年末に輸出も禁止されます。

カナダでは、年間150億枚ものレジ袋が使用され、約1,600万本のストローが毎日使用されているそう。カナダ政府によれば、プラスチックの循環型経済への移行により、年間1.8メガトンのCO2排出量を削減できるとしています。またこの禁止措置により、今後10年間で130万トン以上のリサイクル困難なプラスチック廃棄物と2万2千トン以上のプラスチック汚染(ゴミ袋100万個分以上)が排除される見込みです。



いかがでしたでしょうか?

今回はカナダのごみやリサイクルについて見てきました。今後もカナダにおける廃棄物および環境に対する施策は、注目していきたいところです。


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