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企業での「ペットボトルリサイクル」は? サントリーでの事例から

2022/02/02
飲み物の保存や持ち運びに便利な「ペットボトル」。学校や会社に持っていくため毎日購入していたり、ご家庭用やオフィスに常備するためにまとめて箱買いしてあるという方も多いでしょう。

使い終わったペットボトルの処分は、今話題になっている「SDGs」に環境改善の課題も含まれていることからリサイクルが推進されています。スーパーなどの店頭にペットボトル回収ボックスが設置されているのを目にしたことがある方も多いのでは?

ペットボトルリサイクル(回収・再資源化)率については、PETボトルリサイクル推進協議会がデータを公表しており、2020年度は88.5%で国内外合わせたリサイクル料は488千トンとなっています。

事業者によるペットボトルリサイクルへの取り組みも積極的に行われています。現在、使用済みのペットボトルをリサイクルし、新たなペットボトルに再利用する「ボトルtoボトル(BtoB)」の取り組みが小売り大手で加速しています。ペットボトルの回収に参加するだけで、ポイントやマイルに還元でき、お得に買い物ができるようにしている企業も。
※こちらの記事で詳しく紹介しています→

ほかにもPETボトルリサイクル推奨マークの運用や環境に配慮した容器の開発など、各企業で様々なペットボトルリサイクル・リデュースの取り組みが見られています。そこで今回は、サントリーでの事例を参考に、企業で実施されている「ペットボトルリサイクル」の取り組みについてみていきたいと思います。


サントリーでのペットボトルリサイクルの取り組み

サントリーグループではペットボトル容器に関して、独自の「2R+B」戦略に基づいて取り組まれています。環境負荷を最小限に抑えるため、使用する資源量を極力削減、および再生可能な資源の積極的な導入とともに、ユーザビリティを考慮した設計・開発がなされています。

2R+Bとは
Reduce=ペットボトル軽量化のパイオニアとして容器の軽量化を推進
Recycle=BtoBの技術でより環境に優しいリサイクル
Bio=脱石油資源を目指し植物由来樹脂を積極的に活用


再生PET樹脂100%のペットボトル
2011年に協栄産業(株)と協働により、国内飲料業界で初めてペットボトルのB to Bメカニカルリサイクルシステムを構築。メカニカルリサイクルとは、マテリアルリサイクルから得られた再生樹脂にさらに一定の処理を加えて、飲料容器に適した品質のPET樹脂にする方法のことです。

初期は50%であった再生PET樹脂の使用量を100%に拡大し、これにより石油由来原料100%のボトルと比較して、CO2排出量を大幅に削減できる再生ペットボトルの製造が可能に。現在、サントリー商品に多数採用されています。


FtoPダイレクトリサイクル技術
「FtoPダイレクトリサイクル技術」とは、BtoBリサイクルをさらに発展・効率化させたもの。回収したペットボトルを粉砕・洗浄した「フレーク」を高温で溶解・ろ過後、直接ペットボトルの原型(プリフォーム)まで製造を行うことができます。従来のシステムと比較すると、CO2排出量を25%の削減を可能としており、CO2排出量低減と再生効率化を同時に実現する技術となっています。

また、海外展開も検討を進められており、日本とは異なる状態の使用済みペットボトルでも、食品容器に使用できる品質のペットボトルに再生できるよう「FtoPダイレクトリサイクル技術」を応用し、2024年の稼働を目途とされています。

自治体とBtoB水平リサイクルに関する協定締結
2021年2月に兵庫県東播磨地区の2市2町と、「ボトルtoボトル(BtoB) リサイクル事業」に関する協定を締結。これは、複数の自治体と企業がBtoBに特化した契約を結ぶのは国内で初めての事例となりました。また5月には茨城県鹿嶋市と協定を締結させています。


全てのペットボトルをサステナブルなものへ
2021年、リサイクル素材や植物由来素材を100%使用したサステナブルなペットボトルを「またあえるボトル」と命名し、「ペットボトルは適切にリサイクルされることによって、何度も循環する資源である」ことを啓蒙する取り組みを進めています。2030年に国内清涼飲料事業で使用するペットボトルを、全て「またあえるボトル」に切替えることが目指されています。

新ロゴマークを展開
2022年1月には、新ロゴマーク『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』を国内ペットボトル全商品へ3月以降順次展開することが発表されました。これは、ペットボトルは資源として何度も循環できることを伝えることを目的としたロゴで、「啓発活動など消費者の皆様とのコミュニケーションを強化」するとのこと。


リサイクルペットボトル原料の商品ラベル
ロールラベル方式の全商品に、リサイクル材を原料にした商品ラベルを原則採用しています。
このラベルは、業界初のリサイクルペットボトルを原料としており、2012年3月には再生PET樹脂の混合率を60%から80%に引き上げられています。


ペットボトルのリサイクル啓発プログラム実施
小学校・中学校・高等学校向けにペットボトルのリサイクル啓発に関するプログラムを実施。教育現場でもSDGs教育のニーズが高まりつつある中、社員が講師として参加するなど、啓発プログラムを順次開始しています。循環型社会の実現にむけ、BtoBリサイクルの推進とともに、豊かな地球環境を次世代に引き継ぐ活動を行うとしています。




いかがでしたでしょうか?

今回は「ペットボトルリサイクル」について企業における取り組み、特にサントリーでの取り組みに着目して進めてきました。自社内での開発等に留まらず、自治体との提携や教育現場での活動など多岐にわたる取り組みが見られています。

2015年にSDGsが国連サミットで採択され、「サスティナビリティ(=持続可能性)」が注目されれるようになり、企業は環境や社会、経済に配慮したサスティナブルな経営を求められています。SDGsに取り組むこと、つまりサスティナブル敬愛に取り組むことは、企業イメージが向上やブランディングにつながります。

サステナビリティは、CSRやESGとともに今後さらに注目されることになります。当社エコ・ブレインでもサスティナブル経営やSDGsへの取り組み等、各社動向にアンテナ張っております、サスティナブル経営・SDGs取り組みなどについてご相談がある方は、エコ・ブレインまでご相談ください! リサイクル処理による再生や世界中が取り組む低炭素化など、様々なご提案もしております。




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